昔の家が地震に耐えてきた理由はいくつかあります。良好な地盤、あるいは平屋が多かったこと、そして家の基礎に玉石を使っていたことなどです。昔は無理をして宅地を造成する必要がなかったので、今よりずっと良好な地盤の上に家を建てることかできましたし、平屋の場合は建物自体が軽く、二階建てや三階建てより「地震の力」を受ける割合が低いわけです。「地震により受ける力は家の重さに比例する」との原理を考えたらおわかりいただけると思います。一方、玉石ですが、これは建物の構造体となる柱をのせている石です。柱が玉石にのっていると、地震で大きな水平力を受けても建物が横にずれるので建物自体には大きい力が働かない。建物がずれることで力をかわしてしまうのです。柱を玉石にのせるのは、昔の人の知恵でした。その意味は明確に自覚されていなかったかもしれませんか、結果として耐震に有効だったのです。これに対し、現代の建物は基礎をガッチリと固めています。基礎が固められているということは、建物が地雲の水平力に踏ん張ろうとするわけですから、その水平力が巨大なときには踏ん張れずに壊れてしまうのです。再度、小錦にご登場を願うと、小錦と角界一の小兵力士だった舞の海の勝負を考えてください。舞の海がまともに小錦とぶつかり合っても勝ち目はありませんが、自ら横に跳んで小錦の圧力をかわせば勝機を見出せます。それと同じことです。とはいえ、現在は敷地も限られているので平屋ばかり建てるわけにはいきません。それに水道管などのインフラと建物が接続しているので、基礎から建物がずれたのでは困ってしまいます。建物を基礎に固定せざるをえない面もあるわけです。
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